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『よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜』



神中 ゆかり（ジンナカ ユカリ）





この物語の中で最も悲しい女……悲恋のヒロインといったところでしょうか？



この話の中で誰よりも女であり、故に最愛の人と結ばれない。

心の穴をどう埋めたら良いのかを知らない、不器用で可哀想な女性です。

陸にもっと勇気があったなら……それこそ凪くらいに強引だったなら、と考えるのはわたくしだけでしょうか？

陸のように彼女の気持ちを完全に理解した上で拒絶されるくらいなら、男好きという上辺だけで捨てられた方が彼女にとっては良かったかもしれません。



でも、彼女は最後笑っていました。

それはやはり、陸とどんな形であれ心通じ合わせたこと……幸せだったからなのだと思います。