『浮気』
明美「来て、正人君」
正人「え? 明美ちゃんホントに俺でいいの?」
明美「うん、今日は正人君と寝てみたいの」
正人「え、ホント? この間、真司と寝てたじゃないか?」
明美「いいのよあんなやつ、いまごろ美和子と寝てるわ」
正人「でも、明美ちゃん、真司と結婚の約束したんでしょ、俺知ってるんだ」
明美「もう昔のことよ、それとも正人君は私のことが好きじゃないの?」
正人「うんん、そんなことないよ、俺、今でも明美ちゃんのこと好きだよ」
明美「じゃ、一緒に寝よう」
正人「うん!」
先生「明美ちゃんと正人く~ん、お昼寝の時間は静かに寝ましょうね~」
完
『久しぶりの……』
「出そう?」
妻が俺に訊いた。
「いや、まだだな」
しばらくしてまた妻がきいた。
「またダメなの?」
「お、今日はなんか、来そうな気配……」
「え、ほんと?」
妻が目を輝かせた。
「あ、来そうだ!」
「え! ほんと!」
「あ、来る!」
「ああ、来て!」
「あ、来るぞ! 来るぞ!」
「ああ、お願い来て!」
「来い!」
「来て! お願いあなた! いっぱい出して!」
「あああ、来た~!」
「あああ、あなた~!」
「出た~!」
「ああ、あなた、こんなにいっぱい出るなんて!」
こんなに興奮したのは久しぶりだった。
二人で抱き合い喜んだ。
そのときだった。
「うるさい! パチンコぐらい静かにできねえのか!」
隣の客の男に怒鳴られた。
完
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蒼井シリウスさんの日記
小噺集 その3
[作成日] 2014-01-11 09:26:51