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たとえ卑怯な手を使ってでも、近付きたかった。

心は手に入らなくても、せめて爪痕くらいは残したかったから。

でも結局、むなしくなるだけだった。

だから、私は逃げ出した。

…筈だった。




※内容シリアスめ。主人公はかなりネガティブ思考で道徳観念が若干ずれています。また、ヒーローがクズです。
無理矢理な性描写、露骨な性的表現等が有りますので苦手な方はご注意下さい。