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あの子のとりこ
第5章 嫉妬


「家の父が星川先生をかなり気に入ってらっしゃるの。貴方にとってもいいお話だわ。これを断る理由がどこに…」

「お断りです。」

ブチッー…

馬乗りの状態で恭一のワイシャツのボタンが絨毯へ転がる。


「佐野ナナミの件…今後一切関わらないと誓うなら、僕の身体を貴女のお好きにどうぞ。」

表情一つ変えない恭一に、みるみるマリエの顔に怒りで赤くなった。

「どうしてあんな子供に執着するのかしら?」

「あなたには関係ないです。」

ネクタイを首から乱暴に外し、ワイシャツを引きちぎる様に恭一の引き締まった胸板を露わにする。

「将来を期待された聖職者の教師が実はロリコン…こんな事が表に漏れたりでもしたら、教師は続けれませんわね。そうなればあの子も学校にはいられなくなるわ!」


そう言い放つと荒々しく唇を押し当てた。

「?!」
(なんか…口の中に…!)

急に入り込んだ舌越しに異物感を感じたか、ふいに飲み込んでしまった。

「すぐに気持ちよくなりますわ…」


起き上がろうとすると、急な眩暈に襲われ立ち上がる事が出来ない。

マリエは着ていたガウンを脱ぎ、ふくよかな自分の胸へ恭一の手を誘うように触れさせた。

唇が触れるたびに卑猥な音がクチュクチュと水音を響かせる。


「ん…はぁ…ッ…何を口に…」


肌は高揚し今までに感じた事のない眩暈と動悸に身体が次第に反応し始める。


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