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あの子のとりこ
第5章 嫉妬
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エレベーターで指定された通り、1008号室まで行き、ルームキーを鍵を差し込む。
最上階はスィートルームになっていて、大きな窓からは夜の街のネオンが光輝いて見える。
さすがうちと並ぶマンモス校の白鳥女学園の次期理事長…。
白鳥 マリエ…根っからのお嬢様育ちなんだろう、金の使い方が半端ない。
「星川先生、よくいらしてくれました。」
微笑みながら恭一の肩にもたれる様に寄り添うマリエからは、甘ったるい香の匂いがした。
「佐野ナナミは本校の生徒で、貴女には全く関係ない。」
「えぇ、調べさせて頂きましたわ。妹さん…じゃ、ないなら星川先生にはそう言うご趣味があるんですのね」
するりと腕から離れたかと思うと、ゆっくりとカウチソファーに座り、ワイングラスに口をつける。
榎本にも聞いてはいたが白鳥マリエの男絡みの噂は有名だ。学校関係の外部の会議には必ず参加し、自分のお気に入りを見つけてはいろんな男と身体の関係をもつ。
「なぜ僕なんです?貴女ほどならもっと相応しい方が…」
「なぜ?星川先生だからに決まってますわ!容姿端麗で学校関係者の間からも将来性を認められ、その若さであの名門進学校の主任教諭でもある…私の結婚相手に相応しい条件は全部揃えてらっしゃるわ!」
「見合いも結婚もお断りです」
ドンッッ
さっきまでの不敵な笑みはマリエの顔から消え、唇の端を引きつらせて恭一をその場に押し倒した。
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