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第1章 亡国の王女ミクリアの戦い

　首輪。

　それは本来『愛玩動物《ペット》』に使用するもので決して人間に、使用するものではありませんのよ。

　まあＳＭプレイなどでは、よく使用されるみたいですけど……。
　
　誠に残念ながら私こと――ミクリア・シィーアーナにはーーーそんな……特殊な趣味もとよい性癖は……ありません……わ……。

　たんぶ？

　思わず自嘲的な笑みを浮かべてしまう？

　なぜ疑問形かというと！？

　この状況に……ほんの少しだけ！　興奮してしまっているからよ、悪い。

　確かこういう時はーーーー深呼吸よね。

　一先ず落ち着くのよ私。

　そうすればきっと！？　現状を打開する方法が見つかるはずよ。

　それからゆっくりと辺りを渡すも……やはり……周囲は薄暗く。天井と壁に備え付けられた光源《ランプ》が、照らす仄かな明かりしかなくて……どこかで、水の落ちる音が聞こえ、ツンと鼻を突くカビ臭さから！？　ここが……地下のような日当たりの悪い部屋なのだと理解しました。

　そして水たまりに微かに映った……高級感……溢れるゴールドの髪は、その輝きを失っていて……顔もやつれていました。……ああ……だんだんと気が遠くなっていきます。…………ここ何日か？　まともな物を食べていませんでしたから……。