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ご主人様=ドSせんせい
第12章 挫折☆翠川未来の事情

☆翠川未来の話☆☆☆

あれは私が、大学に入ったばかりの頃だった。

ある日私は、大学に講師として来ていた、音楽家の榊原誠(さかきばらまこと)に声を掛けられた。

何でも彼には、高校生になる息子がいるらしい。

話によると、その息子はピアニストになる為に、英才教育を受けていたようだが、最近はピアノも、何にも興味を持たず、ダラダラと生活しているのだそうだ。

そんな息子がやる気を起こす為に、私に手伝って欲しいのだと、榊原先生は話した。

そしてとんでもない事を、私に頼んできたのだ。


「息子も今は思春期だ。一番女に興味を持ち始める時だ。息子を誘惑して、ピアノを続けるように、うまく誘導して欲しい。もちろん、体の関係を持っても構わない。息子がコンテストで優勝したら、君にそれ相応の報酬はするつもりだ。」


その申し出に正直びっくりしたが、私もお金は必要だった。

私は迷わずに、彼の条件をのんで、ピアノの先生として息子である榊原星夜に近づいた。


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