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Dear
第2章 新たな挑戦



遡ること、春休み中


私は家の2階にある

ナツの部屋にお邪魔していた



親同士も仲がいいナツと私は

近所ということもあって、

よく互いの家を行き来する程の仲である




「ナツ、ここ分かんないから教えて」


苦手な数学のテキストの

問題をペンで指して、

向かいで頭を抱えて座る

ナツに問いかける



『俺に聞いたって

答えられるわけないだろ』



呆れ調子でナツは答えると


『あーもう分かんねぇ』



と、ペンを放り出し

そのまま後ろに倒れて大の字になる



その時、ナツの茶色くて短めの

サラサラした髪の毛が揺れた




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