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〇〇を教えて。。
第7章 なかなかウマくいかないみたい☆
理玖は顔を上げて宗一郎を見る。

『分かってるよ、
あいつがもう居ないってこと………ちゃんと。

ただ行きたいんだ。
ダメ?』





宗一郎は理玖を見つめ返した。


理玖と優月が過ごした、
僕が知らない時間。




家族みたいに、恋人みたいに、親友みたいに、
兄妹みたいに…………
じゃれ合いながらケンカをしながら生きてきたんだろう。



芝生に二人が取っ組み合う姿が浮かぶ。





胸がチクリと痛む。


小学生の頃というと、
僕は中学か……………


まだ、瑠樹を知る前だ。


屈折していて勉強を優先していた記憶しかない。


どこにてもいるスカした男子。



祖父が研究者だったから、経済的に恵まれていた。
エスカレーター式の私立学校に通っていたのだし……





理玖の置かれていた環境は、
計り知れない。

小遣いを握りしめて走る二人の姿が見えた気がした。





(そうか……………
特別な場所なんだな)




理玖と優月くんが過ごした、
彼らだけの日々。




少し悔しくて、
愛しくて哀しい。




理玖が自分から言いだしたのだ。
行きたいと。


今までなら、
誰にも言わず直ぐ自分で向かっていただろう。



『…………よし、
今から行くか?

確かあの公園は夜1時くらいまで開園してたはずだよ』




『いいのか?』
がばっと飛び起きる理玖。


『ああ。

ゆっくり夜景でも見て来よう。

顔を洗って着替えなさい、準備しよう』





(特別な場所に行くことで、
理玖が何かを乗り越えられるなら。
そのためなら、何だってしてやる………)


二人は着替えて準備にかかった。
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