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第5章 匠の浮気現場を取り押さえろ

私が言うと、サラはため息をついて頭を抱えた。

「…捕まえてもらえるかしら。怪しい動きはあったの。後はどうするかは、それから考えるわ」

「ラジャー」

私はヒップのポケットから携帯を取り出して、匠に電話をかけた。ワンコールで、匠が出た。

「ボス？サラさんから要請あり。データ流出の犯人、逮捕してもらえる？」

「オッケー。あ、ジミー、そばにいるのか？」

「え⁈」

ギクッとして、あたしは目を丸くした。まさかホテルの下で待機してます、だなんて言えない…。

「ジミー、電話に出ないんだよなぁ。なんか、怪しいなぁ。お前となんか企んで…」

「とりあえず捕まえてね〜」

あたしは慌てて電話を切ろうとすると、サラは突然あたしの携帯を奪い取った。