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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の恋+゚*。:゚
第16章 ずる休み
「先生の胸。広くて大きくてあったかくて、大好きなの。」

珍しく甘えて来た冬を小鳥遊は優しく抱きしめていた。いつもはきりっとしている冬がこうして甘えてくるのは大抵お酒を飲んだ時だ。

「…あ。せんせ?当たってる。」

普段の冬では、こんな姿は見られないので、小鳥遊は少々驚いたが、それがとても新鮮で嬉しかった。

…エリックと唯一の繋がりだった愛馬を亡くしたことがよっぽど辛かったのだろう。

小鳥遊の下半身が、冬のお腹に当たり冬は小鳥遊を見上げて言った。

「…キスして。」

小鳥遊は、冬の頭を抱きかかえるようにし、口づけをした。舌が長い間冬と絡み付き、ゆっくりと離れた。

「こんなんじゃ…足りない。」

冬は不満そうに小鳥遊を見上げた。それはまるでお菓子をねだる子供のようで可愛かった。

「トーコさん?あなた大丈夫ですか?」

小鳥遊が戸惑いながら口づけをすると、その唇を甘噛みした。

「足りないの…全然。」

冬が燃えるような目で小鳥遊を見つめていた。

「トーコさん?」

小鳥遊の声が思わず裏返った。

…何かが…おかしい。酒を飲んでるのか?

飲酒を疑ったものの、冬に限ってそんな事はありえなかった。

「もっと…せんせ…が欲しいの。」

冬の柔らかい唇がそう囁き妖しく笑った。
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