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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の恋+゚*。:゚
第5章 サラム
すぐに今泉が冬を食事に誘ったことが、病棟で噂になった。

…禿の仕業だ

「誘われたとしても、食事に行く暇無いから。」

聞かれるたびにそう答え、冬は噂が消えるのをじっと待った。

「トウコさん…今泉先生があなたの事を食事に誘ってきたというのは本当ですか?」

小鳥遊が聞いて来たのは、それから随分経ってからのことだった。

「ああ…もう1ヶ月以上前の話ですよ。あの ハ…小峠先生がオペ助手してた時ですね。」

本当だったんですねと複雑な表情を浮かべた。

「最近、今泉先生とオペが一緒のことが多くて、あなたの事を色々聞いて来たので伺うと、“食事に誘った”と言うじゃないですか。」

「ええ…でも突然だったもので、機会があったらって誤魔化しましたけど。」

麻酔科医なんて病棟で見かける事も殆ど無いし、大丈夫だと冬は思った。

「そう言えば…以前 カッコいい麻酔医がどうのって言ってましたよね。もしかしてそれが、今泉先生の事だったんですかね?」

冬は学生のレポートを目を落としていた。

「結果的にはそういうことになりますね。」

…字が綺麗な子は読みやすいな。

冬はどんな細かいところでも、学生を出来るだけ褒めるようにしていた。

「病棟訪問に今泉先生は良く来ますし、また誘われたらどうするんですか?」

…病棟に来てる?知らなかった。

今回の実習生は優秀な子達ばかりで、無事に実習が終わりそうだった。

「うーん…面倒なので行きませんね。」

小鳥遊は笑った。

「確かにカッコ良いけど、小鳥遊先生程では無いですし…。」

コメントを書いていて気もそぞろの冬の口からさらっと自分程では無いと言われ、小鳥遊は嬉しかった。椅子に座っている冬を急に抱き上げた。

「わ…わ…ちょと…待って。これ明日までにやらないといけないから…終わってからに…し…て…」

「僕とのエッチが終わってからにして下さい。」

冬を軽々と横抱きにしたままベッドルームへと連れて行った。
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