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第7章 惚れない理由が無い

「胡…
……！」


足を１歩踏み出して
陽向の言葉を遮って、その引き締まった胸に顔を埋める。


「………」


両手でYシャツを掴んで、しがみつくように体を預けた。

ぴったりくっつけたから
心臓のドキドキも、体の震えも伝わってしまってる。



「……ったく」


頭のすぐ上から溜息が漏れて、ふわっと髪に手が置かれた。



「意地っ張り。
怖かったなら怖かったと言え」



口調が優しく変わって
ポンポンと軽く２回、大きな手に頭を叩かれて

……胸の奥から何かが込み上げてくる。



「よしよし」

「………！」

「行動には問題アリだけど、頑張ったな」

「………っ」

「かっこよかったよ」




……もう、ダメだ。