パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第12章 restart

その名前が彩ちゃんの口から出たことで
陽向と俺の会話がピタリと止まった。

いや……まさか、な？


「当たり？」


じっと俺を見つめる彩ちゃんは、変わらず笑顔で

いや、待て
この感じだと……


「飲み会メンバーで意気投合して、たくさん遊んでたとはいえ
翔ちゃんと2人は同級生でしょう」

「………！」

「だから男同士で何かが起きて、殴り合いの喧嘩とかして。
その原因を作ったのが翔ちゃん。
2人のモテッぷりに嫉妬したとか！」

「………」

「で、三十路となった記念イヤーに仲直りしたい、じゃない？」


目をキラキラさせて身を乗り出す彼女
“ 原因 ” が自分に関係しているという自覚は微塵も感じられない。


……いや、彩ちゃん。
喧嘩、仲直りって、、青春時代じゃないんだから。

俺が仲裁に入る位置なのに、その役目が自分だと思ってるっぽいし……


「あのね、彩ちゃん…」
「ははっ」


話をフラットに戻そうとした俺の前で

陽向が吹き出した。