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第15章 ハツコイ♥アゲイン

眉を寄せた陽向が私を凝視してくる。


「帰るって、いつ」
「へ？ あ、えっと今から…」
「……！！」
「ここに来る前に奇跡的に航空券もゲットできたの。えっと確か出発時刻は…」
「いやいや待て、落ち着け」


パスポートを取り出したけど、静止された。
額を片手で覆って、陽向が固まっている。


「聞くけどお前……俺を追ってきたんだろ？」
「う、うん」
「サプライズ的な感じで、計画してたんじゃねぇの」
「あ、違うの。完全に衝動的」
「それならもう少し居ても…～～って違ぇのかよ！」
「ヤバイ！」


陽向と同時に私も叫んだ。
現地時間を示した時計の針が、帰国までのリミットを刻んでいる。


「一刻も早く帰らなきゃ！時間が無い！」
「シンデレラかお前は！」
「この時期夏休みだから、明後日の朝はスタッフ私しか居なくて…」
「～～待て！」


陽向にぎゅっと手を握られた。


「……！」


熱い瞳が、私を真っすぐ見つめる。


「傍にいろよ」

「……！！///」

「……離れたくねぇ」