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第5章 妹の元カレ×元カノの兄

久々に会う30歳の大人同士、お互いの近況を聞くのが先だろうけど

何の責任も柵もなかった、自由奔放な学生時代。
毎日バカやって過ごした仲間だから、尽きる事のない昔話に華が咲く。

男２人のサシ飲みだっていうのに、周りの女子会に負けないくらい
腹がよじれる程に爆笑しまくって、飲みまくって

店員が下げきれない、カラのボトルとグラスがテーブルに溜まっていった。



「あー腹痛ぇ」


腕を組んで背もたれに寄りかかった陽向が、降参とばかりに空を仰ぐ。


「優しくて爽やかってのが定着してる彰も、大学時代はアホだったってことだな」

「陽向とつるんでたせいだから」

「人のせいにするなって」


笑って白い歯を見せる陽向。
可愛いって言ったら語弊があるけど、その笑顔でこっちも自然と顔がほころぶ。


少し風が出てきたようで、アッシュブラウンの髪がふわりと揺れた。