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第10章 変わる距離

そうしてどれくらいしたか…撮影も終わると控え室に戻る。

「お疲れさまでした」
「…姫？」
「はい？」
「なんかあった？」
「何にも？」
「目ぇ見て…」
「……ｯ」
「言って？本当になんにもない？」
「…本とは…」
「ん？」
「私の所に連絡無かった理由…田島さんが止めてたみたいで」
「田島…？…あぁ、事務の？」
「そう…」
「俺と関わったからか？」
「え？」
「彼女ね、俺のこと嫌いだから。いや嫌いって言うか…恨んでるってか…」
「どういうこと？」
「すげぇ勢いでフったから。」

隠すことなく秋人は姫紗に伝えた。姫紗の中でそれでか…と全てが合点が行った。