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ドラスティックな恋をして
第10章 他人の目に映る自分・・
「内野の言う通りだな・・だからこそ残りの人生好きな事しようって、
 僕はここを選んだんだからなぁ」

悟志は小さな家の中をぐるりと見回す。
終の棲家になるかもしれないこの場所に、想いをはせるような眼差しで。

「俺は・・肩を叩かれたから仕方なく第二の人生を歩くことになったけど、
 西原は自分で選択できたんだから、羨ましいよ」

小堀は顔は笑って見せていたが、その内側では悔しさが声ににじみ出ていた。
それに気づいた美智子はすかさず夫に声をかける。

「でもいつかは終わりがあるんだし。
 こうして元気で家族みんなで暮らしてるんだから、
 それだけでもありがたいと思わなきゃね」

男としての辛さを抱える夫の横で、堂々とした笑顔を見せ寄り添う妻。
小堀夫妻の姿を見ながら、自分たち夫婦はいったいどこへ向かおうとしているのか、
わからなくなった。

いや、わからないのは自分だけだ。
夫はすでに将来の道筋の大まかを作り出した。
夫婦2人で迎える老後にむかって夢を現実に変えている。

でも私は・・

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