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第3章 一人、想う・・

たどたどしい指先の動きをじっと見つめていると、
目的のものを探し当てたらしく、指の動きがピタッと止まった。

「ドラスティック・・
　徹底的な、思い切った、極端な、行動や方法といった意味、だって」

なるほど、思い切った恋をしちゃおう、って事なんでしょうね、きっと・・

その元同僚とやらの意気込みが伝わってくるような、
まるでドラマのセリフのような言葉は、依子の中にも広がり始めた。

・・ドラスティックな恋、か・・

霧のようなつぶやきのその向こうに、
あの男の笑顔がかすんで見えた。