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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第17章 家族ほど面倒なものはありません

「何か飲む? お酒以外で」

「僕は大丈夫です」

「わかった」

私のほうも片付けをすませて、冷蔵庫から緑茶を入れたボトルを取り出した。

これは一昨年の誕生日に穂花からプレゼントされた水出し用のボトルで、何気に現役で活躍中。

勧めてきた本人はもう使わなくなったらしいけどね…。

「──…で? 戻ってきた理由は何?」

私はグラスについだ緑茶を飲みながら、カウンターキッチンから葉川くんに問いかけた。


「…せっかく先輩の家に来たのに、すぐ帰るのがもったいなくて」

「……」

「二人きりになれるチャンスですし、それに…」

「まだあるの?」

「ええ。それにまだ…──ガンバったご褒美を、頂いていませんから」


…ご褒美?


「頑張りましたよね、僕」

「……ええ本当に頑張ったわね」


後輩をとおりこして弟みたいな甘えたセリフ。

年下の特権を使いながら笑う葉川くんの瞳は挑戦的だ。


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