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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第17章 家族ほど面倒なものはありません

弟みたいなセリフを言いながらも、弟のような可愛らしさがない。

無邪気とはほど遠い……相手を煽るための視線。

いつの間にか耐性がついたようだけど。


“ いいわ。相手してやろうじゃないの ”


私はお茶を飲みきって、空のグラスをシンクに置く。


「ご褒美あげるから、そこに横になって」

「……今日の先輩は優しいですね」

「何よ不満でもあるの?」

「とんでもないです」

「なら早くして。──…違うわ、ベッドじゃなくてこっち」


リビングに戻るなり私は、ソファーにあるクッションをふたつ、フローリングの上に投げた。

私の部屋にはラグマットを敷いてないから、その代わりだ。


「うつ伏せで、寝転んで」

「…? わかりました」


有無を言わさず命令すると、戸惑いながらも彼はちゃんと言うことを聞く。

私に兄弟はいないが、本当に弟がいたらこんな感じなのかしらと…少し考えてから

横になった彼の足元に座った。




──グリっ!




「───ッッ」


「……ったく、もう……。ふくらはぎがバキバキじゃないの」




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