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すべての生き物に愛を求めて
第6章 人妻
コンコンコン

「失礼致します。お茶をお持ち致しました。」


「ありがとう。入ってちょうだい。」


先程のメイドさんが紅茶を持ってきてくれた。
綺麗なティーカップをテーブルに置くとカチャリとおとがなる。

「ありがとう。」と少女に微笑むと、真っ赤な顔をお盆で隠して部屋を出ていってしまった。

うーん。自分で言うのもなんですが、イケメン恐るべしですね。

しかし、ちょっと気になることがあります。


「あの…お気持ちは有り難いのでお茶は頂きますが、こんなにのんびりしていても大丈夫なのでしょうか?」


そう聞いてみると、「大丈夫ですよ。」と返ってきた。


「先程貴方達が来た時に主人に念話したんです。
迎えの人が来るまでの間、こちらで待って頂くように…との事ですわ。ご心配なさらないでくださいね。」


なるほど。内助の功が行き届いていますね。やり手領主の妻もやり手…といったところでしょうか。


「では、お言葉に甘えて…」


リリィと二人で紅茶を飲み、芳醇な香りを楽しむ。


「あぁ、美味しいです。
ところで、奥様。ちゃんと休んでおられますか?」


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