この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
【マスクド彼女・序】
第4章 二日目・三日目【微弱な引力の作用】

 うっ……!


 丁寧な言葉使いが、却ってざらついた心情を吐露してゆくようだった。それに怯みながらも、マスクを見据えると正直は言う。



「俺は……負けた方が裸になるなんて、思っていなかったから」


「私の言葉が足りなかったことは、認めます。ですが――」


 唯は怒りをやや鎮めると、この様に続けた。


「――男性とは潜在的に、女性の裸を見たいとの欲求を宿している生き物の筈。ですから先程『望まない』との正直さんの言葉は、謝り。すなわち、嘘。私はそれを撤回することを強く求めます」


「……」


 何故こんなにも、剥きになっている?


 正直は唯の心中を量りかねている。だが――


「やっぱり、可笑しと思うんだ。だから俺は、取り消さないよ。もう、こんなことよそう」


 自分の気持ちの中に嘘が無いと判断し、正直は穏やかな言葉で話した。


 結果的には、それが――唯の心に更なる怒りを生じさせてゆく。


 寒々と顕わになった幅の狭い肩口を震わせ、暗く沈んだ唯は告げた。



「ホントに……酷い人、ですね。私には、これ以上――」



「……?」



 そうして、正直は初めて――唯の叫びを聞く。

/220ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ