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第11章 待ってても

だから。
あの日、あの時、怒らせてしまって。
泣かせてしまって。
傷付けてしまった。
流石に、会わす顔がなかった。
もう、逢いたい気持ちだけじゃ無理だった。
少し、距離を置こうと、意識して、逢わないようにしてた。
夏休み明けまで離れていようとしてたのに。
必死に逢いたい心を抑えてきたのに。
なのに。
なのに、彼女がいた。
気まずさから、すぐに出て行こうとしたけど。
でも、一緒にいたい想いの方が、勝（まさ）って。
少しの時間でも一緒にいたくって、結局、居座ってしまった。
でも、良かった。