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三人の王子の物語
第3章 シャルルの書



これだけ激しく動かれては感じないはずもない



「……ハァッ」



美しい顔が性の悦びに歪み、滑らかな肌がじっとりと汗ばむ

まるでギリシアの神が人の情欲を体現しているかの様だ

普段絶対に見ることの出来ないその姿に、女の中心は更に熱を帯びた



「ンッ…シャルル様っ……もうっ……」



絶頂を告げようとシャルルを見ると、彼も応えるかのようにシーツを握り締めた



「イッ……ああぁあっ!」



ビクッ

…ドクン



女の身体が幾度も跳ねるのとは対照的に、シャルルはたった一度大きく震えて果てた



ズル…

ボタッ



女は白濁の液を滴らせながら王子の隣に倒れこんだ



「ハァ…ハァ…」



絶頂の余韻に浸りながらうっとりと彼に目を向ける



“あれだけ感じてたんですもの……きっと……”



だが王子の顔は既にもとの無表情に戻っていた



「やはり駄目だ……」



少し哀しげに小さく呟く



「お前では私の空虚を消せない」

「え……?」

「一時忘れる方法など腐るほどあるわ」



シャルルは吐き捨てるように言って女に背を向けた



「あ、あの……シャルル様……」



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