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第6章 囚われのアイリ

ブイユは地球人が思うよりも統制が取れているのかもしれない。

目の前のブリュンが目の前の女、つまりアイリを前にしても乱暴に犯すこともなくただ、監視という任務に徹していることからもそれは窺える。
それはブルガ、ブモスの残忍さを物語っている。本能のまま女を犯すことよりも罰を恐れているのだ。

ブイユが恐怖によって統制を取っているなら。

だとしたら。


反乱計画は危険過ぎやしないだろうか。

ブイユの兵達、先程見てきた獰猛に欲を満たす怪物達は、死という罰を逃れるためになんだってするのではないだろうか。

アイリはこの期に及んでも自分の身よりもリョウの身を案じていた。
良質でお洒落な衣服を剥ぎ取られ、ほとんど体を隠せぬボロ切れを纏わされていても心はエイペクスの女であった。