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第3章 妹との思い出……。

　そんな無意味で無価値な日々を送っている私に、妹が会いに来てくれたのよ。

　正直、驚きました。

　もう私のことなんてすっかり忘れていると思っていたから、久々に見るエスリアの顔は、相変わらず澄み切っていて、キレイで本当に柔らかい笑みを浮かべていたのよ。

　それを見た瞬間、心の底から強く思いました。本当に私のことを心配して来てくれたのだと……昔と何ら変わらない笑顔を向けてくるエスリアの顔がまぶしくて……どうゆうわけか？

　涙が止まらなくなりました。
　
「お姉サマ……どうして……泣いているの？　どこか？　痛いの？」
「なんでもないわ……ごめんなさいね。心配させてしまって」
「ならいいんですけど……ガマンしないで……何でも言ってくださいね。アタシにできることなら、何でもしますから」
「ありがとう、でもそのキモチだけで、十分だからねぇ」
「そうですか？　わかりました。お姉サマがそうおっしゃるなら」

　その後もしばらく他愛もない話しをして、面会時間が終わると妹は帰っていきました。

　そして一人になると、急に寂しくなって、また泣きそうになってしまいました。

　私は本当に弱い人間なのです、でもそんな私でも必要としてくれる人がいます。

　だから私は強くなろうと本気で思いました。そのための努力もたくさんしました。

　結果ーー私は第一王位継承としての風格と自信を手に入れ。国民からも支持を得て、王直属の親衛隊・隊長に任命されまでになりました。

　これで……やっと妹と肩を並べる成長したと胸を張ることが出来ます。

　それでも妹に対する嫉妬心だけは消えませんでしたわ。