この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第11章 Protecting Moon
「なんだそりゃ……」
そこまで切羽詰まっていたのか?
まあ立て続けに色々あった。朱羽や俺の素性も、驚愕の一因ではあるだろうから、そこには同情の余地がある。
だけど、なんで朱羽はあんなに溌剌として出かけていったんだ?
朱羽、お前どうしちまった?
テーブルに置かれた、三上のノート型パソコンがこちらを向いていた。
画面には白いネコの写真。
「可愛い~、真っ白いスコティッシュフォールドの子供!? お人形みたい」
ネコ好きの沙紀が画面に張り付いた。
「スコティッシュフォールドって、幸福の白いネコとか意味があるのか?」
「知らない、初めて聞いたよ、そんなこと。首輪しているから、飼い猫なのかしら。ああ、このふさふさに顔を埋めたいわ~」
ふと、朱羽が言ったことを思い出す。
――渉さん。あのパソコン見ていて下さい。幸福の白いネコなら、きっといいことがあると思いますので。正解か不正解かはまたご連絡します。
正解? 不正解?
俺はマウスを使って前の頁に戻った。
『迷い猫! 見つけたら100万円!』
そんなTwitter記事が見えた。
「迷い猫?」
そんな時、俺達が用意したチャイムが鳴った。
月代さんがお呼びだ。