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いじっぱりなシークレットムーン
第11章 Protecting Moon
 

「なんだそりゃ……」

 そこまで切羽詰まっていたのか?

 まあ立て続けに色々あった。朱羽や俺の素性も、驚愕の一因ではあるだろうから、そこには同情の余地がある。

 だけど、なんで朱羽はあんなに溌剌として出かけていったんだ?

 朱羽、お前どうしちまった?


 テーブルに置かれた、三上のノート型パソコンがこちらを向いていた。

 画面には白いネコの写真。

「可愛い~、真っ白いスコティッシュフォールドの子供!? お人形みたい」

 ネコ好きの沙紀が画面に張り付いた。

「スコティッシュフォールドって、幸福の白いネコとか意味があるのか?」

「知らない、初めて聞いたよ、そんなこと。首輪しているから、飼い猫なのかしら。ああ、このふさふさに顔を埋めたいわ~」

 ふと、朱羽が言ったことを思い出す。
 
――渉さん。あのパソコン見ていて下さい。幸福の白いネコなら、きっといいことがあると思いますので。正解か不正解かはまたご連絡します。

 正解? 不正解?

 俺はマウスを使って前の頁に戻った。

『迷い猫! 見つけたら100万円!』

 そんなTwitter記事が見えた。

「迷い猫?」

 そんな時、俺達が用意したチャイムが鳴った。

 月代さんがお呼びだ。
 
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