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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第4章 贖罪
「僕は反対です。」

小鳥遊はベッドでこんな話をする冬に苛立ち、不機嫌になった。

「あなたひとりの身体じゃ無いんですよ?もう少し落ち着いてからでも良いじゃないですか。」

つわりも良くなり折角ゆっくり過ごせそうなのにと小鳥遊は腹立たしさを隠さなかった。

「私だってたまには気分転換したいんです。これじゃあまるで…。」

冬は長い入院と、単調な生活に飽き飽きしていた。

「まるで?」

小鳥遊が挑発的に聞いた。

「家政婦兼、ご都合セックスだけの為に私は居る気分になるの。」

冬の悪意のある物言いに小鳥遊はますますムキになった。

「自分を貶めるような、可愛く無い言い方ですね。結婚生活というものは、単調なものです。急変患者もいませんし、エキサイティングな出来事なんて無いんです。」

…家に殆ど居ない癖に。

冬もあからさまにムッとした。小鳥遊は今泉と出張へ行くと言い出した冬を止めたかった。自分の手元に置いておきたかった。今泉に対する嫉妬があるのもよく分かっていた。判っているつもりでもつい我儘を言ってしまう自分にも腹が立った。

「その間、母があなたのご飯を作ってくれることになってますし、不便は無いと思うんですけれど。」

冬も小鳥遊が焼きもちを焼いていることは重々承知だった。小鳥遊とも旅行などに行きたかったが、長期休みは夏以外取れなかった。

「春さんは、僕の奥さんではありません。」

小鳥遊はより一層不機嫌になった。

「私は普通の奥さんにはなれません。それを承知の上で結婚したと思ってました。」

…やれやれ。

冬も反論したもののこうなるとお手上げで、この話をやめるしかなかった。

…でも絶対に行くから!
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