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壊してほしい
第1章 拾った女の子
雫石は、
厨房内に立ち――慣れてないのだろう――もたついた仕草で食器を濯いでは食洗機にセットしていた。
『きゃっ』
ガラスコップを落とし、
パリーンと割る。
『すすすみませ……』
『しっ!
声を小さく!』
氷月が雫石を制した。
『手を切っちゃいけないから、
触らなくていいよ』
氷月はしゃがみ、慣れた手つきで破片を片付けた。
雫石もしゃがむ。
『あの〜〜〜ぅ……
なぜ、声を小さくなんですか?』
『本読んでるでしょ?
客が2人。
だから物音はオッケーだけど声は邪魔になる』
『………へえぇ……
そうなんですね』
『あ。
これはうちの店だけだから。
他のお洒落なカフェとかならはっきり「申し訳ありません」って謝ったほうが良いと思う』
『………へえぇ……
そうなんですか』
雫石はじっと氷月を見る。
厨房内に立ち――慣れてないのだろう――もたついた仕草で食器を濯いでは食洗機にセットしていた。
『きゃっ』
ガラスコップを落とし、
パリーンと割る。
『すすすみませ……』
『しっ!
声を小さく!』
氷月が雫石を制した。
『手を切っちゃいけないから、
触らなくていいよ』
氷月はしゃがみ、慣れた手つきで破片を片付けた。
雫石もしゃがむ。
『あの〜〜〜ぅ……
なぜ、声を小さくなんですか?』
『本読んでるでしょ?
客が2人。
だから物音はオッケーだけど声は邪魔になる』
『………へえぇ……
そうなんですね』
『あ。
これはうちの店だけだから。
他のお洒落なカフェとかならはっきり「申し訳ありません」って謝ったほうが良いと思う』
『………へえぇ……
そうなんですか』
雫石はじっと氷月を見る。