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ホントの唄(仮題)
第1章 一人と一人

「オイ――今は、そんな気分じゃ」


「ええ、だってぇ」


「な、何だよ」


「ホラ、おっきくなってきてる」


 腰の辺りまで身を屈めると、亜樹はいつの間にやら開いたズボンのチャックより、俺の肥大化し始めつつある男の部分を取り出した。


「よしなって」


「どうして?」


「その前に……話が、あってだな」


「話って、どんな?」


 亜樹はそう言って見上げながらも、生々しい右手の動きで俺を擦っていた。


「そ、その手を止めてくれないと、話せないから」


「ふぅん、じゃあ――ハイ、手は止めたよ」


 悪戯っぽく笑った亜樹は、既に直立した俺のモノをくちゅりと口に含んだ。


「だ、だから……そういうことじゃなく」


「ちゅっ――いいじゃん。話なら、このまま聞くよ」


 舌先で先を擽りながら、亜樹は飽くまで俺をからかっている。

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