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薔薇が燃える
第1章 今夜は雨になるだろう


志水が、慣れた仕草でブラのフロントホックを外す。



ブラを外された一瞬の解放感が、眠っていた奈保子の欲情を煽り立てた。志水の唇が、奈保子の首筋に付着すると、奈保子の唇から漏れる吐息は小刻みに震え、息遣いも、静かに乱れた。



「ステキだよ……」




と、志水の挑発めいた言葉が、生熱い吐息にまみれて、奈保子の丸く尖った、おとがいに降りかかった。




それだけで、獣めいた熱気が男の体から、ゆらりと立ち昇ったように、奈保子は感じた。




メチャクチャにして……。


奈保子は一瞬、男の熱気に呑まれそうになると、心の中で、そう叫んだ。




志水の薄い唇が、奈保子の首筋の肌を味わうように這う。




奈保子の視界には、細かい波の襞を刻んだ灰色の海面が、漠然と揺れていた。




奈保子の乳房は、志水の掌に、ちょうど納まる大きさだった。志水は、両掌で乳房を、下から掬い上げるように包み、ゆっくりと揉んだ。揉みながら、時々、親指と人差し指で、すでに勃ち上がった乳首を摘まむと、悪戯に弄る仕草で揉み転がした。




「乳首、勃ってるよ?」




志水が、意味深長な甘ったるさを絡めた声で囁く。




奈保子は、首筋を反らしながら、声を押し殺して呻いた。




奈保子は、乳首を弄られると弱かった。




その沁みるような鋭い刺激は、甘い蜜を纏って下腹部に切り込んで来る。




嫌らしい悦びが走る。




志水は、奈保子の悦びを察したかのように、自分の右手を奈保子の乳房から離し、その手を膝上丈のスカートの下から慌ただしく忍ばせた。




彼の指は、奈保子の三角形の小さな生地の中へと侵入する。




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