この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
淫徳のスゝメ
第5章 私の暗黒時代のこと



「感染率は申し分ないわ。咳だけでなく汗や愛液、精液を通しても第三者に行き渡る。姫猫は私の指示したスーパーマーケットへ行って、このスプレーを野菜にひとかけするだけ。赤札のついた野菜にしなさい、採りたての野菜を蔑ろにしてセール品にありつくような人間こそ、特に世の中を悪くする。ただ一滴、それだけで千人の人間は処分出来る。手始めに五ヶ所で作業しましょう、そこの野菜売り場だけウィルスが発生したのでは、あとあと私の仕事が増えるから。農家の過失ではない、もちろん市場の怠慢でもない、姫猫は人智を超えたところで、自然にウィルスを発生させるの」

「畏れながら、お訊きしても良ろしいでしょうか。何故、そのような大量殺人を……」


「私の気持ちは知っているくせに」


 アトマイザーを置いた有本さんは、相変わらず私を撫で回していた。

 私も有本さんに腕を絡めて、色めいたのとはまた別ものの戦慄を覚えていた。



 有本さんは、ことあるごとに繁殖の貪汚を嘆いていた。

 人類は、存在価値にも見合わざる数を上回り、その分、無益な文明、徒爾な欺瞞を蔓延らせてきた。

 くだらない。意地汚い。白々しい。

 世界は私達を攻撃し、私達に攻撃させるマイナス要因で成り立っている。


 西洋人が持ち物を少量に抑えることを好むように、有本さんも、国民を一掃したがっているところがあった。
/403ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ