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結花の御主人様
第1章 出会い
「本当に…そうかな?」
龍は優しく言う。
「え?」
思わず龍を見上げる結花。
「本当の結花ちゃんは…
冷たいんじゃなくて優しすぎるんじゃない?」
「… … 」
「結花ちゃんは
俺がどうして結花ちゃんを
本指名にしたか分る?」
「それは…
私の営業用の笑顔が気に入って…」
「こつん…」
「いて…」
龍は軽く結花の頭を叩いた。
「違うな…
俺が結花ちゃんを
気に入ったのは…
結花ちゃんのその瞳に
惚れたの。」
「瞳に?私の?」
「そう。
本当に無表情なら…
冷たい女性なら…
結花ちゃんの瞳は
そんなに透き通っていない。
俺が気に入ったのは勿論
結花ちゃんのスタイルや顔だけど
それよりも結花ちゃんの瞳が
気に入って…
透き通ってキラキラ輝いていて…
曇りがないその瞳が気に入ったの。」
それを聞いた結花は龍に抱きついた。
「嬉しい!!
美人とか可愛いとか言われるより
ずっと嬉しい!!」
「こ、こら…
苦しい…離せ!!」
「このまま…
絞め殺しちゃおうかな?」
「この…いたずら娘!!」
「へへへ…
でも、嬉しい…
あのね、結花はそのまま出すと…
お客さんはすぐに結花の
体を求めてくるの…
だから…無表情でいる事にしてる。
でもね、龍さんだけは違った。
確かに最初に会った時には
龍さんは結花を奪ってしまった。
最後の一線も越えた。
でも、結花は悲しくなかった。
何故かは分らないけど…
だから…龍さんには
正直に答える。」
結花は龍に甘えながら言う。
「そうか…」
龍は結花を抱きしめて暫く
結花の温もりを楽しんだ。