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結花の御主人様
第17章 良の初恋
「は?」
「最初のお前は人間を捨てていた。
それを結花が拾ってお前の
面倒を見ていた。
それがお前にとって結花を師と思い
一生尽くすことを決めた。」
「はい…」
「しかし、今のお前は
心の中が成長して
ゆりちゃんを好きになって
自分ではどうして良いか分らずに
とにかくゆりちゃんを抱く事ばかり
考えて…結果それが結花と
重なっているのではないか?」
「… … 」
「成長したな。」
「はい…」
「以前のお前ならば躊躇なく
結花を襲っていたのだろうが…
今のお前の中には結花を
慕い、そして一生守ろうとする
忠義というものがある。
それが結花を襲うという行為を
押さえている。
違うか?」
「そうかもしれません。」
「それはゆりちゃんを好きになって
どうして良いか分らないお前は
本能的に好き=抱くとなってしまう。
しかし、いつも一緒にいる訳ではないから
いつも仕えている結花に
ゆりちゃんを重ね合わせてしまって
結局は女性としてみている。
違うか?」
「… … 」
「良、正直に。」
「はい。俺…
結花様には一生かかっても
返しきれない恩があります。
だから結花様を抱くなどと大それたことは
俺には死んでも出来ませんが…
でも、何故か結花様をゆりちゃんと
重ね合わせて何かと結花様の
行動をゆりちゃんだと思って…
それで…決して思うことすら
許されない事だと分っていますが
あの、結花様をそういう目で見てしまうのです。」
「そうか…
で、良、お前、ゆりちゃんが
欲しいのか?」
「はい!!
すべてが欲しいのです。」
「ゆりちゃんに告ったのか?」
「い、いえ…
最近、結花様にお願いして
週に幾度かお昼を食堂で食べていますが…
目の前にゆりちゃんがいると
何もいえなくて…」