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第22章 良、守るべき者。そして…

「これより夏祭りを開催いたします！」

町内会長の挨拶と共に

いよいよ祭りが始まった。

来賓挨拶として龍が挨拶をしている。

結花は実行委員会席で受付を担当した。

短パンにＴシャツといった軽装で

張り切っていた。

「結花様、無理をなさるぬ様に。」

委員長が結花を気遣っている。

「有難う御座います。
女性は私一人なので頑張りますね。」

にっこり微笑んで開催を迎えた。

「流石にお綺麗だ…」


その頃、健は不良グループを集めて

「良いか？四つに分かれて
東西南北で警護に当たる。
小さなことはそれぞれが解決して良いが
部外者の乱入などは
発煙筒をたいて直ぐに知らせろ。
間違っても悲しい思いをさせる
人を出すんじゃねぇぞ？」

「へい！！」

「馬鹿どもの横暴を絶対に許すな！」

不良グループはそれぞれに散っていった。

出店を回りながら

「兄貴も随分と丸くなったな。
見ろよ、あのちび共の無邪気な顔。
嬉しそうじゃねぇか。」

「へい、あれが本当の笑顔ですかね？」

「そうだな…ちび共には関係ないこと
決して悲しい思い、怖い思いさせるなよ。」

「なら兄貴はそれ自体が
怖い思いに当たりますね？」

「こら！何言ってる？」

「ひぇぇぇ怖い！！」

そこへ浴衣を着た小さな女の子が

親に連れられて通り掛かった。