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結花の御主人様
第27章 誘拐

美香は元気になって退院した。

退院の日には良太、勇太が迎えに来た。

健は…

人知れず見守っている。

「兄貴、いいんですかい?
美香ちゃんを迎えにかなくても?」

「馬鹿野郎!!
不良が小学生のガキの
退院を迎えにいけるか!!」

そう言って芝生で昼寝を始めた。

「全く…兄貴も
素直じゃないんだから…」

仲良く三人で手を繋いで病院を後にした美香。

その表情は明るかった。

健は目を瞑って

「美香ちゃん、良かったね。」

そう呟いていた。


その頃…

博光はゆりに半殺し寸前に…

「博光君?あの時は…
よくもよくも…ゆりの唇を
奪ってくれたわね?」

キッと睨んで詰め寄るゆり。

「ゆ、ゆりちゃん…
まぁまぁ…」

焦りながら結花の後に隠れた博光。

「ゆりちゃん、あの時は
仕方なかったのよ?
もう許してあげなさいね?」

結花も宥めるがゆりは

「おまけに…危なく…
ゆり、博光に奪われるところだった…
どさくさに紛れて…このぉ!!」

「わ、悪かったてばぁ!!」

「責任取りなさいよ!!」

「い、嫌だ…
俺はおしとやかな女性が良い。」
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