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結花の御主人様
第10章 御用聞きと結花
「結花様…龍様はいつ御帰宅を?」
「は、はい…
明日の夕方には帰宅いたします。」
「そうですか…
ではその時に改めて龍様に
お詫びと…けじめを付けさせて頂きます。
さぁ、武…来い!!」
主人は武を引きずって龍の家を後にした。
「御主人!!どうぞ…
武君をお許し下さい…
なにとぞ…体罰などは与えませんように…」
必死に縋る結花。
「お心優しい結花様…
お気持ちだけ…頂戴いたします。」
そう言って武を引きずって出て行った。
一人残った結花。
「どうしよう…」
混乱と不安が入り混じり…
「やっぱり…
龍さん…」
結花はその夜は不安な一夜を明かした。
「私のせいで…
武君、もしもの事が…
それに…私…結花は…
龍さん…ごめんなさい!!」
一晩中泣いている結花。
この事を龍が知ったら龍はどうするのだろうか?
やはり武を無事では済まさないのか?
それに…龍を裏切った自分は…
色々な想いが結花の頭を駆け巡った。
不安な一夜が明けて…
今日、龍が帰ってくる。