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結花の御主人様
第10章 御用聞きと結花
「武君?良い事?
この事は…内緒よ?」
「はい、絶対に他言しません…」
「それと…結花を抱くのは
今回限りですよ?
分りましたね?」
「はい…」
「宜しい…」
「何が宜しいんだ?」
「え??」
「え?えーーーー??」
二人が部屋の入り口を見ると…
そこには酒屋の主人が立っていた。
「御主人…」
「旦那様!!」
「武!!帰りが遅いと心配で
来てみれば…
お前…結花様になんて事を!!」
怒り狂った酒屋の主人は武を引き剥がして
「この…大馬鹿者!!」
そう怒鳴って武を殴り飛ばした。
武の胸倉を掴んで
「貴様!!我が商店街は…
龍様にどれだけのご恩を受けていると
思っているのだ!!
その龍様の大切な結花様を龍様の
いない間に…貴様は…貴様は…
なんて事をしてくれたんだ!!」
「旦那様…お許し下さい…」
「許せだと?
武!!よくもそんな事が言えるな?」
「待って、御主人…
これにはきちんとした訳が…」
慌てて結花も主人を止めるが…
「結花様…私どもの武が
結花様に取り返しが付かない事を…
お許し下さい…
武!!お前も詫びないか??
結花様…龍様にはこの酒屋が…
死んでお詫びいたします。
ですから…どうぞ…
この商店街だけは…ここだけは…
この通りで御座います!!」
「待って!!御主人…
あのですね…武君を誘惑したのは
この結花なんです。
ですから…武君には罪はありません。」
「結花様…武を庇うお気持ちは
ありがたく頂戴いたします。
しかし…万が一そうであったとしても
人として…してはいけない事も御座いますぞ?」
主人の怒りは収まらない。