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《愛撫の先に…》
第8章 《レッスン―――…》
パウンドケーキは幾つか種類がありショーケース前で迷う、
ビジネススーツを着た菜々美と陽子が2人。

店のドアが開きヒールの音が聞こえ菜々美らはドアの方を向いた。

――――!
見た事ある?
まさかね…
あたしの知り合いにはいない。

菜々美はまたショーケースと陽子を見やりどれを買うか目移りしてく。

香水がお菓子の甘い匂いを遮り菜々美の隣に立った事がわかった。
『あれとこれとそれをいつものでお願いしたいわ。
それと代金はいつものように』
『ありがとうございます、結城様』

女が示すパウンドケーキを箱買いで3種類、
店員が素早く袋に入れていく。

えっ結城様!?
結城さんの彼女!?
結城様って奥様?

菜々美は呆然と女を見ていた。
たしかあの式場で見ている!?

やだ!
涙が…?

実際に目の当たりにすると菜々美は口をあけたまま言葉を失うかのように、
ふらつき陽子が肩を支えた。

『失礼ですが結城様、
結城啓輔さんとお知り合いですか?』
陽子は女を見据えて言った。
『啓輔と知り合い?』
『!!』
さすがの陽子も黙る事になる。

胸を強調するようなブラウスに高そうなアクセに腰までの長い髪の女は商品を受け取り足早に去っていく。
あの式場で会っていたの?結城さんの奥様または彼女に!

啓輔だなんて呼び捨て…――――!

『陽子あたし外に出てる…』
『菜々美!』


……
10分後。
店の前でしゃがむ菜々美の髪を触り陽子は立つように促す。
『しゃがむと下着見えちゃうからね、
そういうとこ放っておけないっていうか。
女同士でも母性本能くすぐるっていうか。
菜々美ちゃん』
『あの人お金払った?』
ストッキングが伝線していないか確かめながら立つ菜々美が涙声で聞く。

『カード支払いだったわ』『結城さんの奥様…』
あたし男運ないのかな?
失恋なの?
レッスンなんて行かない…
『レッスンなんて行かない!』
『菜々美!』

『結城さんの嘘つき!?
気をもたせるように助けないでよ!
気をもたせるようにキスしないでよ!』
人の目も構わずに叫びながら泣く菜々美。


……
会社では相沢の嫌みもスルーするかのように菜々美は仕事に集中出来ない。

やはり残業となる。
夜8時会社を出ると路肩にシルバーの車。

『菜々美!逃げるな!』
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