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《愛撫の先に…》
第8章 《レッスン―――…》
何故あたしは素肌のままワイシャツを身につけフロントへ向かおうというの?
歩く度に生地が揺れ尖った乳首をも刺激するの…
だめ…
意識を乳首からそらせなくちゃ下半身に伝わってくわ…
これ以上濡らしちゃだめ!お風呂あがりに部屋を歩く感覚に切り替えなくちゃ…

あたしお風呂あがりにノーブラでなんかで歩かない…この状況は…
考えちゃだめ!

夜22時30分の1階は人気もなくありがたかったが、
だからこそ目立つという事にもなりフロント業務従業員2人に気づかれてもいたらしく。

『何か不都合な事でも?』フロントから呼びかけられ菜々美は飛び上がらんばかりに驚いた。

『あ、あの、髪を結びたいのでリボンを借りに』
『かしこまりました』

気づかれている?
このワイシャツはオーナーである結城さんが着ていたものだと…
見られている?
乳首がたって生地を押しあげている事を…

『お色が赤・白・黒・グレーとありますが』
『赤で』
アメニティグッズはバスルームにもフロントにもあるが、
リボンそのモノのはなく結城により手配されたものになる。

再び2007。
『結城さん?』
部屋に入るやいなや彼女は結城にお姫さま抱っこをされベッドへ寝かされたからだ。
『やだ…結城さんリボンはあたしをこんな風にする為に?』
両手足を縛られてしまった。

『手足のマッサージのおまけ特典ですよ』
たしかに結城さんの指圧は上手く気持ちよくて笑っていたあたしだけど、
いつの間に縛ったの?

『ほどいて…』
『まだだめですよ』
結城は化粧筆を手に取り菜々美の首すじを撫でた。

そしてその化粧筆があてられたのは尖った乳首になる…――

『きゃっ…あぅ…ぅん』
『体をくねらせて気持ちいいらしいね菜々美…』

気持ちいいらしいねなんて…
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