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《愛撫の先に…》
第3章 《胸の思い…》
『あのあたしバスで…ご迷惑じゃ…』
結城は助手席のドアを開けた。

『迷惑だと思うならバニーガールの格好でホテル街を歩かない事です。
君のマンションへ送ります』


……
………
車内にいると結城の匂いに満たされるよう。
狭い道も慣れたハンドルさばき、国道に入ると加速するドライビングテクニック。

免許を持っていない菜々美には眩しいくらいに映っていた。
それは助けてくれたあの瞬間から彼の動作と見据えられた眼差しに、
本人すらわからないが惹かれていた事に今は気づかないままに。

『どうしてあんな場所に?』

どうしてあんな場所に?
それは高瀬さんがあたしより他の人と愛し合うのを見たくないから…―。

思い出した菜々美は辛い感情を口にした。
『あたし占いや予言なんて信じない!
良い事なんてなにもない!』

信号待ちで止まった為に結城は彼女を見ていた。
『理由が知りたいね』

『良い事なんてなにもない!あなたがあたしの処女を奪ったせいでめちゃくちゃだわ!
あなたなんて大嫌い!』

『な…んだって?』

結城に聞かれた事で菜々美はハッとして口をつぐむ。
静けさが2人を包み、やがてマンションに着いた時。何も言わず走りだす菜々美。

そんな彼女を見つめる彼はスーツの中に入れた、
菜々美の下着をなぞっていた。
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