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《愛撫の先に…》
第3章 《胸の思い…》
『ん…関係有りだわ。
連れ込まれたラブホで男達からあたしを助けてくれたのは結城さんだから』

『きゃ〜っ!
遥斗がいなかったらあたし惚れちゃうシチュエーション。
……ごめん、怖い思いしたのに』
陽子は菜々美をハグして頭を撫でる。

『謝らないで。
あたしは乱暴されずここにいるから』
『スイートタイムのメールならあたしが菜々美に送信したじゃない』
『ん…処女を奪われたあの夜悔しくて削除しちゃって』
『奪われた…
結城さんはただの契約で抱いたんだし、
高瀬とはカレカノなんだから結城さんを責めないであげたら?
まっあたしにも責任あるんだけど…』

菜々美は陽子から離れソファーに座り直した。
『あたし結城さんにひどい事言って、
助けてくれたお礼も言わずに車から飛び出して』

『律儀にも車で送ってくれたんだ、
嫌いとでも言った?』

『大嫌い…そして予言も占いも信じない…と』

『菜々美の性格上謝りたいから彼と連絡がとりたいと』

気まずそうに頷く彼女を見て苦笑する陽子はスイートタイムのページを開いていた。
『送信するからブックマークするのよ』

【結城啓輔・30歳。
当ホテルオーナー】
と顔写真なしの簡単なプロフィールだった。

『プロフィールがこれだけなんて自分で探し求めなさい的な?
菜々美ちゃん』
世話がやけるわね…と言うように陽子はまた苦笑した。
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