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《愛撫の先に…》
第4章 《波紋…》
『菜々美?』
『なななな何もないわ』
『怪し〜い、白状しなさいっ』
『言わない言わないもん』
陽子は彼女のお尻を下から丸く円をかくように撫で上げた。

『ひゃあっ…陽子ってば何を』

『あたしは親友だし心配してるわけだから知る権利があるわ』

詳細を聞いた陽子は溜め息をついた。

『結城さん良いわ〜、菜々美がうらやましい』

『なんで?澤井くんがいるじゃない』

『遥斗にはまだまだない大人の魅力よ』

大人の魅力―――。
たしかにそれに抗えない彼女がいた。

『頼りない菜々美にはピッタリだと思うわ』

『な…何を言い出すのよ』
時々結城の顔だけじゃなくキスまでもクリアに思い出される為に、
ピッタリ発言にえらく狼狽えた。

『結城さんがパウンドケーキを買ってくれたってだけでそんなに狼狽える?』

車内でのキスだけは内緒なのだから疑われても仕方がない。
『プレゼン資料作んないと』
『怪しい…』
陽子は勘が鋭いのだがあえて追及はしなかった、
惹かれるならば求めると思うからだ。

***

次の日の夕方。
約束の10分前には店内に入っていたが順番待ちの列に並ぶ。
『高瀬さんどこ?』

18時には間に合ったが高瀬らはすでに乾杯している。
昨日の電話の人?
高瀬の隣にロングヘアーの女性がいたのだ。
『高瀬さん…』
『バイキング今日からスイーツやアイスクリームコーナー充実してるって』

だからだから待たずに…
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