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《愛撫の先に…》
第4章 《波紋…》
***

とある夜、
菜々美のマンションに陽子が来ていた。

『高瀬と何かあった?
昨日の朝から上の空で仕事ミスばっかりじゃない』

言いたくても何から伝えていいやら混乱し2日経っていたのだ。

『カレカノでいたいのに高瀬さんの気持ちはただのセフレなんだ…って』

『どういう事?』

『高瀬さんに
「彼女1人のつき合い限定よりかたくさん味見してみなきゃわかんないし」
って言いながらのセックスなんて…感じるどころか惨めさばかり…
嫉妬ばかりで美味しくご飯さえ食べられていないの!』

『菜々美…』

一気にまくし立てた菜々美は勢いのまま経緯を伝え、陽子は怒りをあらわにした。
『M子?
仕事中に女あさってんじゃないわよ。
合鍵?
菜々美の前でよく言えたもんだわ』

『だから落ち込んで…
高瀬さんの事想ってもつらくなるだけ。
もう恋は当分しない』

『菜々美!
高瀬は諦めていいけど恋はしなきゃっ』

『ううん、嫉妬って片思いの時よりカレカノになると余計に重くてつらい』

『高瀬だけが男じゃない』
『ううん、
つき合うと体の関係も…
あたし痛いだけのセックスも嫌なの!』
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