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第11章 　快楽の多様性

　　


　言葉を発したくとも絶頂を何度も与えられ感じやすくなった感覚に支配された身体は、男の吐息ひとつ指先の些細な動きひとつに過剰に反応してしまい言葉を紡<ﾂﾑ>ぐことが出来ない。


「全く、そんな物欲しそうな顔で何度彼方を誘ったんです？」


　拒否したい心とは裏腹に快楽の刺激に思考回路が上手く回らずに感覚だけで反応する身体を制御仕切れずに淫<ﾐﾀﾞ>らな表情を晒<ｻﾗ>している少女に言葉責めを行う。


「違、私･･････
（いや、いやなの･･･）」


　届きも説得力もない言葉だと理解しながら訴える。


「そうですか。そんなに気持ちがいいんですね、月良。」


　ギシィ


「っ･･･待って、な、ぎさっんっ･･･。」


　悪魔の微笑みを向けてベッドに乗り覆い被さるような体勢を取られ男を制止する。


「ん、言わないのなら･･･」


　唇を強引に重ね言葉を遮る。


「身体に訊いてあげましょう。」


　ヌプ


「んあ！」