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茜色の空に
第14章 夜を越えて~side真木~
俺は照れ隠しに頭をかいて、生まれて初めて小説とかドラマでしか聞いたことがないような台詞を言う。

「だから、俺の専属になれってこと。
つまりは俺の女になれよ、ミク。」

そう言うと、ミクは最初何を言われているか理解できない表情でいたが、みるみる顔が赤くなり、最後には小さくうなづいた。

それからというもの、俺とミクはずっと一緒にいる事になる。

まずはミクに虐待を与えていた義父のクズを、どこのシマで商売しているんだと脅して金を巻き上げてさんざん脅してやった。

どうやらミクをてはじめに、少女売春を個人で斡旋とかしていたらしいが、そこは俺たち裏の世界がだまっちゃいないので、若頭に言ってさんざん脅して痛い目を見せてやった。

そして金輪際、ミクに近づかない約束をさせた。

そして若頭に、ミクを女にする事を認めてもらったけどまぁ予想通りの若頭の反応だった。

「つーか宇佐美さんってロリコンだったんだね、知らなかった。」

ちなみに俺を本名で呼ぶ男は、若頭である白井月光しか多分この世でいない。

別にこの世界じゃ女いるのなんて普通だし、まぁ出会いが出会いだったとしてもいいんじゃないかな?別に、っていう若頭の俺への興味のなさは感謝する。

仕事は相変わらずまぁ、裏家業だし他人から見たらクズな仕事だとは思うけど、一人でも信じてついてきてくれる人がいるだけで、こうも人生が変わるなんて思わなかった。

そして俺とミクは、こうして夜を抱きながら生きていく。

先の道が見えなくても、ふたりで手をとりあっていればきっと未来は見つかるはずだ。
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