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茜色の空に
第2章 青い春
わたしは今、とてつもないピンチに立たされている。

品行方正、背中まである黒髪ロング、ノーメイクなナチュラルさ、膝丈スカート、見るからにまじめちゃん(自分で言うのもこっぱ恥ずかしいのですが)。

その私が、あろうことか金髪長身つんつん鳥頭のヤンキーになぜか壁ドンを食らわされているのだ。

「なぁ、草壁!なんで俺がさぼって屋上で寝てるのばらしやがった!お陰で反省文かかされるはめになったじゃねぇかよ!」

壁ドンをしてる相手、水瀬海渡(みなせかいと)は怒り狂っていた。

わたしがたまたまお昼やすみ、屋上で空を眺めていたら少し高台の踊り場で昼寝をしている彼が目に入った。

そしてチャイムが鳴っても、おそらく彼は寝ていたままだった。

そして、午後イチの授業の山田先生(担当保健体育つまりは生活指導)が彼の居場所を聞くものだから、わたくしは正直に恐らく屋上で水瀬くんは寝ていると思われますと正直に推理しただけなのだ。

よって日頃の行いが悪い彼は、山田先生に突撃され反省文をかかされる羽目になったのである。

「ちゃんと寝るなら目覚ましのアラームをかけとけばよかったんですよ。それに、うっかり寝過ごしたとしてもそれはあなた自信のミスなので私が非難されるのは心外ですね。」

わたしは丁寧に、壁ドンしてきた彼に正論をぶつけてしまうのである。
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