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令嬢は元暗殺者に恋をする
第12章 やっと再会できたのに
「どういうつもりでこんなところに来たのか知らないが、俺はあんたとこれ以上かかわるつもりはない。帰れ」
「いやよ。私はもっとハルのことが知りたい、一緒にいたいの。前に、ハルを好きだという私の心を見せてと言ったわよね」
サラは大きく手を広げた。
「私がどれほどハルのことを好きか、教えてあげる」
「迷惑だ」
即座に切り返してきたハルの冷たい一言に、サラは泣きそうな顔をする。
「どうしてそんな冷たい態度をとるの? 他の女の人なら相手をするのに、どうして? ハルは私のことが嫌い?」
ハルはまなじりを細めた。
静かな深い湖の底にも似た藍色の瞳が、目の前の少女を射る。
「言ってる意味がわかっているのか? 一度怖い目をみて、まだ懲りてないのなら、今ここで本気であんたを滅茶苦茶にしてやろうか? あんたを絶望の底に叩き落として、それでも俺のことが好きだと言えるか試してやろうか」
ハルの手がサラの腕をきつくつかむ。
「来い」
「ハル! 腕、痛い……」
「あんたの好きを俺に教えてくれるんだろう? さっきの女と同じように抱いてやるよ」
「どうしてそんな意地悪なことを言うの? わざと私を遠ざけようとしているでしょう。ねえ、どうしてしまったの? 先生の所にいたときはもっと笑ってくれたじゃない。たくさん……でもないけど、お話もしたじゃない。テオの薬のことも、カーナの森のことも全部聞いたわ。なのにどうし……っ!」
サラの声が途切れた。
その目が驚愕に見開かれる。
すっと、伸ばされたハルの右手が、喉元にかかったからだ。
「いやよ。私はもっとハルのことが知りたい、一緒にいたいの。前に、ハルを好きだという私の心を見せてと言ったわよね」
サラは大きく手を広げた。
「私がどれほどハルのことを好きか、教えてあげる」
「迷惑だ」
即座に切り返してきたハルの冷たい一言に、サラは泣きそうな顔をする。
「どうしてそんな冷たい態度をとるの? 他の女の人なら相手をするのに、どうして? ハルは私のことが嫌い?」
ハルはまなじりを細めた。
静かな深い湖の底にも似た藍色の瞳が、目の前の少女を射る。
「言ってる意味がわかっているのか? 一度怖い目をみて、まだ懲りてないのなら、今ここで本気であんたを滅茶苦茶にしてやろうか? あんたを絶望の底に叩き落として、それでも俺のことが好きだと言えるか試してやろうか」
ハルの手がサラの腕をきつくつかむ。
「来い」
「ハル! 腕、痛い……」
「あんたの好きを俺に教えてくれるんだろう? さっきの女と同じように抱いてやるよ」
「どうしてそんな意地悪なことを言うの? わざと私を遠ざけようとしているでしょう。ねえ、どうしてしまったの? 先生の所にいたときはもっと笑ってくれたじゃない。たくさん……でもないけど、お話もしたじゃない。テオの薬のことも、カーナの森のことも全部聞いたわ。なのにどうし……っ!」
サラの声が途切れた。
その目が驚愕に見開かれる。
すっと、伸ばされたハルの右手が、喉元にかかったからだ。

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