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令嬢は元暗殺者に恋をする
第3章 あなたのことを知りたい
部屋に一歩足を踏み入れた途端、サラは思わず身をすくませ、息を飲んだ。
部屋を包む空気が明らかに外と違うのだ。
ベッドの上に片膝を抱えた少年が、峻烈な瞳でこちらを睨みつけている。
己の領域に踏み込もうとする者を容赦なくずたずたに切り裂いてやる。
まさにそんな目であった。
機嫌が悪い……?
困惑しつつも、意を決してベッドへと近づいていく。
少年は上半身裸で肩のあたりに白い包帯を巻きつけていた。
あらわになっている素肌は見かけの華奢な感じからは想像もつかないほど、引き締まっていて、首筋から肩、そして二の腕に流れるしなやかな線に思わず視線がいってしまい、サラは頬を熱くした。
辛うじて平常心を装い、側にあった椅子をベッドの脇に引き寄せ腰をおろす。
「ベゼレート先生は大丈夫だって。だから、ゆっくり休んで早く傷を治して。ええと、私はサラ。あなたは?」
「剣をよこせ」
少年は壁のすみに立てかけてあった己の剣に視線を向ける。
「でも……」
ためらうサラの様子に少年は片目をすがめ、ならば自分で取りに行くとばかりに身動ぐ。
「わ、わかったわ。だから、動かないで」
部屋を包む空気が明らかに外と違うのだ。
ベッドの上に片膝を抱えた少年が、峻烈な瞳でこちらを睨みつけている。
己の領域に踏み込もうとする者を容赦なくずたずたに切り裂いてやる。
まさにそんな目であった。
機嫌が悪い……?
困惑しつつも、意を決してベッドへと近づいていく。
少年は上半身裸で肩のあたりに白い包帯を巻きつけていた。
あらわになっている素肌は見かけの華奢な感じからは想像もつかないほど、引き締まっていて、首筋から肩、そして二の腕に流れるしなやかな線に思わず視線がいってしまい、サラは頬を熱くした。
辛うじて平常心を装い、側にあった椅子をベッドの脇に引き寄せ腰をおろす。
「ベゼレート先生は大丈夫だって。だから、ゆっくり休んで早く傷を治して。ええと、私はサラ。あなたは?」
「剣をよこせ」
少年は壁のすみに立てかけてあった己の剣に視線を向ける。
「でも……」
ためらうサラの様子に少年は片目をすがめ、ならば自分で取りに行くとばかりに身動ぐ。
「わ、わかったわ。だから、動かないで」

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